河口湖近隣のペンションの一室で目を覚ます。
目覚まし時計もなくこの時間に起きれたのは良かった。
目覚まし時計で起きるというのはどこか体に無理をさせているような気がする。
体をすこし動かしてみるが悪くない。いや調子は良さそうだ。
そうこうしていると長男が起きだしてきた。
着替えたりしているとあっという間に出発の時間だ。
現地は相当な人で溢れているはずだから、できるだけ早く出発しなければならない。
案の定、予定していた駐車場は入口前から大渋滞で仕方なくスタート地点まで向かう。
そこで自分と父は降り、車は妻に乗って行ってもらう。
受付を済ますと、荷物を置きに近隣のホテルへ行く。
この近隣のホテルのいくつかはこの大会に協賛しているのか、休憩所及び荷物置き場として一部の部屋を開放していた。
ホテルはものすごい人だった。
階段を昇る人、降りる人、トイレに並ぶ人、たくさんの人がぎゅう詰めになりまるで満員電車のようだった。
荷物も置き、身軽になると父と二人でスタート地点へ行った(父も27キロの部に挑戦した)。
ただ、スタート地点がフルマラソンの部と27キロの部では違うので、いくつか言葉を交わしお互いの健闘を祈って別れた。
今日は天気がよく気温も16度くらいまでは上がるという話だったが、陽が昇ってわずかばかりしか経っていない早朝に半そでに短パンという姿で待機はなかなかしんどかった。
大勢がそうしているように屈伸をしたり体をねじったり飛んだりしてスタートの号砲が鳴るのを待つ。
しばらくするとオープニングセレモニーがはじまり、タレントの激励や選手声明が行われた。
そしてそのセレモニーの終わりとともに号砲がなった。
しかし、さあいくぞと思っても、スタートを今か今かと待っていた集団なのに進まない。
それも仕方ないはずで、今大会には1万3千人もの人が参加していたのだ。
それでも少しずつ進みだし、歩きながらスタートゲートを目指す。
やっとのことでスタートゲートをくぐったときには、号砲から18分が過ぎていた。
今回の目標は、4時間30分で完走することと、一度も歩かずにゴールすること。
今まで2回フルマラソンに参加したが、2回とも途中で歩いてしまっていたし、5時間を切るのがやっとだった。
スタートゲートくぐると同時に腕時計のストップウォッチ機能のボタンを押した。
デジタル表示が「04:30」になる前になんとしてでもゴールしたい。